環境芸術としての鋼鉄

鉄は生ものである。しなやかな形状をほしいままにさせることもできるし、地肌に生命のぬくもりを感じさせることも可能である。常に鉄材は確たる形態をを守っている。確たる構造の上に成りたっている。それらは自然に”おもねる”といった有様を呈したことがない。鉄の硬さが前提にある。構造への緊迫感が訴えだされている。これは鉄の生命のもう一方への抽出の仕方である。私の多くの作品を見ればよい、それは極めてシンプルなたたずまいである。作品は”きっかり”と空間を支配してアクロバティックな華やかさを誇示しているのではない。メタリックなきらめきがその身上である。私ー作品ー環境(自然)この3者の融合が他者を感動させるものと思っている。

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